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脳機能から考えるピラティスPart2

豊橋にある完全予約制のピラティススタジオ、rigaku pilatesの内山です。

前回、脳機能から考えるピラティスとして運動機能を考える上で重要となる2つの経路【腹内側系・背外側系】についてお伝えさせて頂きました。

今回はさらに少し掘り下げていきたいと思います。

復習として、腹内側系は『網様体脊髄路』を挙げ、主に体幹や上下肢の近位筋といった身体の中心部分を支配しています。背外側系として『錐体路』を挙げ、主に手足の筋を支配し、特に巧緻機能に関与しています

これらは手を上げると言った動作では、手を上げる指令は錐体路が大脳皮質から信号を送ります。その際に手の重みにつられて身体が倒れないように前もって体幹含め下肢の筋肉を使用し準備します。これが網様体脊髄路の機能とお伝えしました。重要なのはこの準備は【無意識】に行っているということです。

今回はこの無意識に構え(準備)を作る網様体脊髄路についてもう少しお話しさせて頂きます。

網様体脊髄路は錐体路と異なり、大脳皮質を介していないのが特徴です。大脳皮質とは人間特有の脳機能であり、主に思考・創造・記憶・随意運動・知覚など高次機能を司る人間が生きていく上で必要な事柄の司令塔となります。いわゆる意識に上ることになります。

このような機能を担う大脳皮質を介さず網様体脊髄路は【脳幹】から始まります。

脳幹とは、中脳・橋・延髄からなり呼吸、心拍、体温調整など生命維持するために重要な役割を担います。これは大脳皮質の意識に上るとは反対に無意識に調整する機能になります。

なので私はレッスンでは声掛けの仕方に注意をしています。

初心者の方はインナーマッスルの使い方や動き方が分からないので丁寧に声掛け・修正しながら進めていきますが、回数を重ねる毎に声掛けの頻度を下げてきます。常にずっと同じぐらいの量の声掛けをし続けてしまうと意識下でしか身体をコントロール出来なくなるため普段の生活へは汎化しません。

重要なのは、出来るようになってきたら徐々に声掛け頻度を減らしていき自分で身体のコントロールをして頂きます。最終的にはほとんど自分で自分の身体を管理しながら動いて無意識に調整出来るようになるのが理想です。そうすることで日常生活でもその日の体調・気分に合わせて身体を調整出来るようになるため痛みも出にくくなります。これは脳機能から考えても言えることです。

この考え方は【運動学習】を考える上でも重要です。運動学習についてはまた次の機会に説明します。

創業者ピラティスさんの名言↓

10回で気分が良くなり、20回で見た目が変わり、30回で体のすべてが変わる」

ここまでの変化は最終的には自己管理出来ないと困難です。この変化まで導くためには必ず脳機能でお伝えしたことは重要な要素となってきます。

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