豊橋にある完全予約制のピラティススタジオ、rigaku pilatesの内山です。
前回は脳機能についてお話しさせて頂きました。その中で『声掛け』について常に同じ量のfeedbackをしてるだけではパフォーマンスは上がってきません。
今回はパフォーマンスを上げるための【運動学習】についてお話ししたいと思います。
始めに運動学習とは、『練習や経験に基づく一連の過程であり、結果として技能的行動を行い得る、比較的永続的な変化をもたらすもの』となります。
運動学習の主たる要素
①転移性
②動機付け
③行動変化
④保持・応用
この中の【③行動変化】について詳しく話していきます。
行動変化とは、大きくfeedback・量(頻度)・難易度の3つに分けられます。
この中でもfeedbackは学習を進める上でとても重要な要素となります。
そもそもfeedbackとは何か?
feedbackとは、ヒトがある運動課題を学習する場合、その過程の中で自らの動きを修正していく試みをするが、この時の運動結果から得られる情報のことを言います。
feedbackは、ある課題において目標値とパフォーマンスとの間に起きる差異についての情報であるが、この情報を利用し目標とする課題の習得する練習の中で試行錯誤がなされます。
難しいので簡単に言うと、feedbackとは原因(情報)を探し、修正することを言います。
そして、得られた原因(情報)をもとに、目標値と得られた結果を埋めていく過程を学習と言います。
feedbackには、自己以外から検出された情報をもとに修正していくことを『外的feedback』、学習者自身が検出した情報をもとに修正していくことを『内的feedback』と言います。
外的feedbackは、いわゆる他人からの指摘(声掛け)がこれに当たります。学習過程の初期段階に活用されることが多いです。
内的feedbackは、そのまま自己内部で検出するため自分自身の身体の状態が理解していること(知覚)が必要です。これは学習過程の中期~後期にかけて活用されることが多く、内的feedbackが運動学習の過程にはとても重要な要素となってきます。
これらより、常に同じような声掛けをしているだけでは外的feedbackのみ強化されなかなか内的feedbackへ移行出来ないことが言えます。むしろ、声掛けの頻度やタイミングによっては逆にパフォーマンスを下げてしまう可能性もあり注意が必要です。
ではどのようにして身体の状態の理解を進めていくのか?
これはまた次回にお伝えします。
あくまでも運動学習の最終ゴールは【自動化】です。自動化とは、脳機能でお伝えした【無意識下】で運動が出来ることです。学習の観点からでも無意識下はパフォーマンスアップに必要な要素となります。
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